働き方改革に関する調査結果(「労働時間管理と効率的な働き方に関する調査」)

働き方改革に関する調査結果(「労働時間管理と効率的な働き方に関する調査」)

独立行政法人労働政策・研修機構が、少子高齢化に向けて労働生産性をいかに高めていくかを把握するために「所定外労働時間の長さ」と「年次有給休暇の未消化」に焦点を当てて調査を行いました。長時間労働は職場にどのような影響を与えているのか、より効率的な働き方を実現するためには何が求められているのかを展望するのが目的となります。
企業側の調査としては、長時間従業員数100名以上の企業、12,000社の中から無作為に抽出した2,412社に調査を行いました。回答企業の概要としては正社員比率約70%、その内女性の占める割合が約25%、正社員の平均年齢が40.7歳、正社員の平均年収が約460万円、正社員の3年後在籍率が約80%、入社10年後の在籍率が約60%になります。

アンケート調査結果について

現在、1週間当たりの労働時間の長さは平均39.2時間とほぼ法定時間となりました。1カ月当たりの残業時間の長さは24.5時間です。過去1年間で1カ月間の残業時間の長さが45時間を超えた正社員が1人でもいた企業は約77%、60時間超の企業の割合は約61%、人数割合は約10%でした。残業時間の発生する理由としては(複数回答)、①業務の繁閑・突発事項対応64.8%、②人員不足50.9%、③仕事の性質上、所定外労働時間で無いと出来ない仕事があるから41.7%となりました。
年次有給休暇の取得状況では、2013年度に付与された日数が17.4日だったのに対して取得した日数は7.7日、有効回答のあったサンプルをもとに算出した取得率は、平均46.1%となりました。また年次有給休暇を全く取得しなかった労働者は10.8%となります。
属性別にみると、平均取得率は男性が低く、男女とも配偶者を持たない方が低い結果か出ました。役職別にみると、一般社員が50%に対し、課長代理クラスで36.1%と責任が重くなるほど低下する傾向がありました。

「労働時間や働き方のニーズに関する調査」(労働者調査)結果

企業で働く「働き盛りの正社員」を中心に同じ企業を対象にアンケート調査を行っています。20代から40代を中心に8,881人から回答を得ています。調査結果の中身を見ていきます。

労働者側からみる残業発生理由、年次有給休暇が取得できない理由

労働者側の調査結果で残業が発生する理由は、①業務の繁閑・突発事項対応58.5%、②人員不足38.2%の順位は企業側調査と同じでした。ただし3番目に多かった理由が「自分が納得できるまで仕上げたい」23.9%で5人に1人が主張しました。
労働者側からみる、年次有給休暇が取得できない理由は(複数回答)、①業務量が多い(休むと後できつくなる)45.1%、②職場の人に迷惑がかかる41.9%、③休みの間、代替えしてくれる人がいない32.8%が上がりました。

会社への貢献をめぐる考え方、仕事と生活のバランスの理想と現状

(A)正社員である以上、仕事以外の時間を犠牲にしても会社に貢献すべき22.3%、(B)仕事以外の自分の時間をしっかり確保すべきだ74.6%となりました。性別、年齢層別にみるとAの考え方を持つ人は男性が多いことが分かります。また、自分の意見はBだが、職場の雰囲気はAだと感じている人は男女とも若い人が多い結果が出ています。
仕事と生活のバランスでは、現状は「仕事重点」「バランス型」「生活重点」がそれぞれ、5割、4割、1割となっているの対して、理想は1割、6割、2割と大きなギャップになっています。

上記調査結果について

企業調査では、半数弱の企業が今後、年間総労働時間を削減していくと回答しています。(今後の方向性として現状通りで良いが49.2%、短縮していくとする企業が45.7%)
方法としては、残業時間の短縮、年次有給休暇取得率の引き上げが上げられています。短縮していく理由としては働過ぎ防止、仕事と家庭の両立は社会的な要請、労働生産性の向上となっています。
企業、労働者調査では、朝型勤務については約2割の企業が検討したいと回答しており、約3割の労働者が希望しています。また労働生産性を高めるためには業務のムダや業務配分の
ムラの解消が重要との結果が出ています。
労働者調査では、半数以上の方が18時頃に退社できるようになったら、休養や趣味、家族との時間に充てたいと回答されています。

働き方改革を進めるために取られた調査結果をご紹介してきました。自社の現状と比較していただき今後の働き方改革の推進に役立てて下さい。